myjink’s diary(みじんこの日記)

30歳、フランス大学院(経営・情報工学)留学中です

English Grammar in Useって、結局どう使うのか。

英語の勉強をちゃんと始めて少し経ちます。直近は、3週間ほど前から、超有名なEnglish Grammar in Useを始めたので、公式が推奨する対象レベルや、使い方について備忘録的にまとめていきます。

一体この本はなんなのか?

有名ですよねこの本。端的に言うと、英語で書かれた、英語の文法ドリルみたいな感じです。ちなみに、YouTuberとかあんまり言及してないけど、一番メジャーなタイプのはイギリス英語です。

我々が学校で普通に習うのはアメリカ英語。

イギリス英語はちょっと綴りが違ったりするんですよね。例えばアメリカ英語だと「色」はcolorですが、イギリス英語だとcolourです。あと「好き/お気に入り」とかを表すアメリカ英語はfavoriteですが、イギリス英語だとfavouriteです。

なので、そのあたりもお気をつけください。大学の入試でイギリス英語書いて怒られることはないと思うけど、中学・高校のテストだと、先生の知識不足でバツ食らったりするかも。

一応American English versionもありますが、私の手元にあるのは元祖の(British) English versionですので、今回はそちらに準拠します。原則、使用方法については大きく変わらないはずです。お好みで選んでね。

この本のメリット

圧倒的に英語に触れる時間…面積?が多いです。例文も英語で理解する必要がありますし、説明も英語で理解する必要があるので、いわゆる「英語を日本語に変換してから理解するのをやめなさい」という鉄板メソッドを達成することができるのです。なんというか、同じ時間勉強をするにしても、脳が英語に触れている面積が大きいように感じます。日本語の教材を使うと、英文法と英語が線でつながるところが、この本だと面でつながるような、そんな認識です。

私は大学時代にドイツ語専攻だったのですが、その時も初回の授業(もちろんなにもわからない)から、ドイツ語オンリーのこんな感じの本を使っていました。

「説明を英語/学習中の言葉で理解する必要がある」というのは、非常に言語学習において有益だなあと思います。もちろん、母語を使って勉強するときと比べると負荷が大きいのは承知の上ですが、それ以上のリターンがあると思ってよいでしょう。

この本のデメリット

145ユニットある。マジ?

しっかりやると、毎日やっても3ヶ月〜半年の勝負

ひとつひとつ、結構しっかり解説があるので、社会人がしっかり理解してやっていくってなると、1日1ユニット〜2ユニットになるんじゃないでしょうか。

そもそも、勉強することが本業の大学生のころでさえ、1日1ユニットとかでした。反復して、きちんと自分の中で定着させる必要があるので、問いて正解すればいいというものではないためです。これは以前、英語のハノンの使い方について書いたエントリでも言及しました。

myjink.hatenablog.com

TOEIC対策だけが目的なら不向き

要するに、この本をクリアするには3ヶ月〜半年くらいかかるんです。そのうえ、細かい。あのテストは出るものしか出ないのに、わざわざ正しい英語を1からきっちり・こってりやる必要はありません。

なので、就活やらクラス分けテストなんかが目的で、TOEICの点を上げたいです!!速攻で!!それ以降英語は使いません!!って人には全然向いていません。TOEIC特急とかの新書のシリーズなどがおすすめです。

TOEIC600点くらい用の参考書と、TOEIC特急シリーズをぐるぐる回すほうがよいでしょう。

 

この本のターゲットは?

5th editionのページ8より引用。

The book will be useful for you if you are not sure of the answers to question like these:

- What is the difference between I did and I have done?

- When do we use will for the future?

- What is the structure after I wish?

- When do we say used to do and when do we say used to doing

- What do we use the?

- What is the difference between like and as?

まずは、これが読めることが第一条件でしょう。日本語バージョンでない限りは、説明は全て英語で行われて、それがこの本の価値のひとつです。

タイトルにあるとおり、grammarについての本ですので、「文法」について、改めてちゃんとやりたいぞ!って人におすすめです。

  • 英語で映画見たい→毎日見るほうが楽しいし目的に合ってると思う
    • 日本語音声&英語字幕→英語音声&英語字幕→英語音声のみがおすすめ
    • 英語音声&日本語字幕で、英語が耳に入ってきた感覚、私はないんですよね…心当たりがある方は、騙されたと思って日本語音声&英語字幕がオススメ
  • 英語が話せるようになりたい→DMM英会話などでパッション英語の習得と恐怖心の克服ができてからが最低限のスタート(非母語話者にとっては、これが最大のハードルなので)
  • TOEIC→TOEIC特急シリーズがいい

英語なら全ての用途に対して絶対にこれ!って感じはしません。

なぜなら、完全に英語で行われる授業を受けているフランス在住院生の私、さっきの6つの質問、答えられないから😂

そんなんでも、授業はわかるし、グループワークで議論参加できるし、英語で仕事のインタビュー受けられるんです。ただ、なんとなくはわかるけど、not sureなんです。文法をサボりにサボり、podcastとNetflixから学んだ結果がこれです。おそらく全てをコロケーションでなんとかしている。

そんな私は、「文法が必要!」と思ってこの本を使うことにしましたが、全員に最高の本ではないと思います。

英語を使ってなにをしたいか、をまず明確にしましょう。

対象レベルは?

レベルについても言及がありましたので、軽く引用します。

For Intermediate students (students who have already studied the basic grammar of English)に作られた本であること、また、The book is not suitable for elementary learners、とも記載があります。

英検なら最低でも2級以上、TOEICなら600点以上くらいはあったほうがいいでしょう。

 

基本的な使い方

全部で145ユニットあるのですが、かなり簡単なところ(doingの使い方)とかからスタートするので、326ページのStudy guideをお使いになるのがいいでしょう。2択〜4択くらいの問題が並んでいて、「これがわからないあなたはこのセクションをやりましょうね」というガイドになっています。

Study guideの一部

あとは、左半分に解説、右半分に問題、という構造が続いているので、

  1. 左の解説を読む
  2. 右部分で回答する
  3. 最後の方にthe Keyという解答のページがあるので丸付け
  4. わかんないところはもう一回左の解説を読む
  5. (どうしても分かんなかったらChatGPTに聞いてみる)

という手法が基礎です。おそらくこれが一番簡単なやり方ですね。

 

その他オプショナルな勉強法について

私は、

月〜土:新しいユニット(1つだけ)の学習と、昨日間違えた場所の復習

日:前の週の木曜日〜今週の水曜日の復習

ということにしています。エセ忘却曲線です。

目標は、やれることをしっかりやって、やったことは覚えること。これが結局、最大効率です。

 

さて…今回勉強を始めるにあたって、YouTuberとか、勉強ブログとかも回ってみたのですが、あんまり人の肩書に騙されて、スパルタの人のやり方やんないほうがいいかなあ、と個人的には思います。

英語勉強の領域って、3ヶ月でTOEIC500点から900点!!みたいな人とか、TOEFL110点!!とか…いるじゃないですか。特にこの本、すっごい…すっごい…私がやったら1日でめげちゃうようなストイックな学習法勧めてる人多いなあって。手順15個くらいあるの。

確かにすごいんですけど、すっごい才能があったか、すっごい努力ができるとか、脳の構造が違うとか、単に変態だとか、様々な理由があって達成されたものであり、あなた/私ではありません。もちろん、逆にあなた/私のほうがすごい可能性もなくはないです。

最終的に必要なのは、やり遂げることです。変に、なんか他の人のすごそうなオプショナルウルトラスーパー勉強法をやって挫折しない、シンプルな方法を選んだうえで全部級するという強い気持ちがこの本には一番大切そうだなと思いました。

 

この本、私、買ってから2年くらい眠らせました💗だって長いんだもん。当時の需要(とりあえずTOEIC/TOEFLでスコア取って留学決める)に合ってなかったですし。

同じような感じで眠らせてる方、絶対いると思うので、とにかく続けることを前提に、一番シンプルにさくっとやっていきましょう〜💪